縄文と古代文明を探求しよう!
 
黄河文明と長江文明
138047 西洋と東洋を繋ぐメタルロードに発祥した冶金産業
 
田野健  ( 46 兵庫 設計業 ) 06/11/21 AM02 【印刷用へ
西洋と東洋では城壁国家の成立に約1000年の隔たりがある。
メソポタミアと中国を繋ぐ中央アジアでその間何が有ったか、遊牧部族だけでなく点在したオアシス型交易都市が介在していた事が伺える。

紀元前4000年〜2000年の中央アジアで冶金技術が発達し各地で青銅が生産されていた。
冶金術の変遷についてチョールニフの研究を元に当事の青銅生産の分類をまとめてみたい。
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第1期―銅石時代
前4千年紀にトゥルクメニア南部、カフカス、ソ連西南部の初期農耕の3地域に銅器製作が始められた。
中でもソ連の西南部のトリポリエ文化はブルガリアを中心としたバルカン・カルバチア冶金圏の影響下にA・B期に銅器生産を始め、草原西部のスレードニー=ストーク文化に冶金術を伝えた。

第2期―青銅器時代初期
前3千年紀中葉〜後半にかけて黒海をとりまく周ボントス冶金圏(=CMP)が成立する。地域的にはバルカン・カルバチアからウラルに至る草原西部。カフカスから南限は特定できないがアナトリア・エーゲ海さらにイラン高原西部に及ぶとされている。冶金術の面からは青銅器製作が本格的に行われるようになり、斧、ナイフ、短剣、針等が製造された。

第2期―青銅器時代中期
前3千年紀終末〜前2千年紀初頭にかけてCMPは衰退に向かい中央アジアで独自の発展が遂げられる。
また草原東部のサヤン・アルタイ鉱床の利用が始まる。

第3期―青銅器時代後期
前2千年紀中葉〜前9世紀・8世紀にかけて草原帯全体と北アジア森林地帯の一部に青銅器製作が普及し同時に大きな変化が生じた。CMPが完全に崩壊しあたらにユーラシア、カフカス、カルパチアの2冶金圏に再編される。このうちユーラシア冶金圏の占めた地域は草原東部から北西端から中部、西部全域に及んだ。最大の特徴は広大な冶金圏への統合と鉱床の開発にあった。草原牧畜民の移動接触頻度が高まり各冶金圏の特質は失われた。北の境界地域のアンドロノバ文化が起きた前2千年第2四半期の草原地帯では広大な地域で民族移動が大規模に起こり、同時に牧畜の定着、青銅器冶金と馬車の採用が始まる。
(以上「中央ユーラシアの考古学より抜粋」)
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こうして冶金に纏わる中央アジアの各地域は西端は黒海西、東はモンゴル高原東部のバイカル湖まで中央アジアを並ぶように7つの地域に分類される。また前4千年〜2千年にかけて開発がすすむが、大きくは西から東へ冶金圏は移動してきた可能性がある。冶金は狩猟の武器から戦争の道具まで幅広く活用され、特に前2千年紀の馬車の発達はメソポタミアと中国をつなぐ決定的な貿易ルートの確立として機能したであろう。かくして前2500年に中国の中原地方に私権国家が登場する。
 
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